【完】結婚させられました!?
首を傾げながらターメリックブルーの携
帯を取り出せば、ディスプレイに表示さ
れていたのは、"親父"の文字。
海外に居る親父から電話なんかかかって
くるのはもう随分久しぶりだった。
「もしも───」
『おー!音夜かぁ!?』
耳にキーン、と響いてきた親父の声。お
いおい、テンションたけぇな。
「……あぁ」
『なんだなんだ!しけた声しやがって!
朝だってのにシャキッとしねぇな!』
日本は夜ですよ。もう少しで夜中ですよ
、お父さん。
電話の向こう側で、母さんが「向こうは
夜ですよ」と言ってるのが聞こえてきた
。
ていうか電話の向こう側で、大口あけて
笑ってる親父の顔が鮮明に浮かぶ。
……元気だな、まったく。
『そうだ、心優ちゃんとの同居はどうだ
ー?ウハウハだろ~』
ウハウハって!