【完】結婚させられました!?
っていうから、見上げれば、階段から、
音夜君が切なそうに私を見下ろしていて
。
なんでそんな顔、すんの。
「朝帰り……って。そこまでぶっ通しで
遊べないし!」
怪訝そうにそう言えば、音夜君は目をぱ
ちくりさせてから。
ちょっと嬉しそうな、戸惑ったような瞳
を浮かべた。
「え、マジ……?そこまではいってない
感じ……?」
「そこまではって、どこまで?」
相変わらず音夜君が何を言いたくて、何
に感激してるのかわからなくてそう言う
と、「なんでもない」とはぐらかされた
。
……変なの。
家を出ると、すでに先輩が立っていて。
「はよ、心優」
白い吐息を吐きながら、柔らかくそう微
笑んだ先輩に思わず見とれる。