【完】結婚させられました!?
目の前に聳える、ドーム。
確かここは、県内でも有名なプラネタリ
ウムスポット。
すごく広大で、綺麗だって誰かが言って
たっけ。
「ねえ大倉、なんでプラネタリウム?」
「見たいから」
「……見たいから、って……」
なにそれ。だったら私、必要なくない?
一人で見れば良かったのに。
「───……いいから、行くぞ」
「ちょ、大倉……!」
大倉は二人分の入場券を購入すると、そ
ういってまた、私を引っ張り出した。
プラネタリウムは、すごく綺麗だった。
プラネタリウムなんて見たのは小学校以
来で、どうして大倉がここに連れてきた
のかとか、そんなのもどうでもよくなっ
ていた。
「キレー……」
「だろ?」
ポツリ、と言葉を漏らせば、そんな声が
横から聞こえてきて。