【完】結婚させられました!?
だって!
すっごい美味しそうなんだもん!!
カフェに入ってから、ケーキバイキング
用のお皿を手に取り、まるで宝石のよう
にも見えるケーキを眺めていく。
ああもう、全部食べたい!
だけどそんなに食べたら後々大変なこと
になるのが目に見えているので、特に美
味しそうなケーキを二つほど選ぶ。
それから席につくと、大倉の目の前には
コーヒーが置かれただけだった。
「あれ、大倉は食べないの?」
「俺、クリームがあんま好きじゃない」
……え、じゃあなんで来たの?
ケーキなんてクリームとスポンジの塊だ
といっても過言じゃないのに。
訝しげな視線を送る私に、大倉が笑う。
「……でも、お前が好きそうだな、と思
ってさ」