【完】結婚させられました!?
嘘。ほんとは最初の方はかなり気にして
た。
もうなにが引き金だったのかもわからな
いのに、いつの間にかいつも喧嘩になっ
てたから。
喧嘩なんてしたっていいことないし、楽
しくもないのに、どうしていつもこの子
と私は喧嘩ばっかりなんだろう、って。
普通に仲良く出来ないのかな、って。
だって別に私は大倉を嫌いとかじゃなか
ったから。でも大倉は私を嫌いなんだろ
う、って。
なんで嫌われてるのかもわからなくて、
それが余計に辛かったんだ。
「……ほんとに、気にしてなかったのか
よ?」
「……ちょっと傷ついた」
素直にそう言えば、だよな、と大倉が困
ったように笑った。
「素直になれなくて、ごめん。好きで、
照れ隠しに苛めるとかどこの小学生男児
だよって話だよな」
だけど、と大倉が言葉を繋げて。