【完】結婚させられました!?
そんな大倉に、心の中で小さくお礼を言
ってから、大倉の横に並ぶ。
すると大倉が、私をチラッと見下ろした
。
「最後にあと一ヶ所、行きたい所があん
だけど……いい?」
「うん、いいよ」
そう言った大倉が私を連れてきたのは、
公園だった。
平日だからか、時間帯的になのか、公園
には誰も居なくて。
二人で、ベンチに座る。
「……俺、ほんとは一年の時から、……
入学して間もない時から、お前が好きだ
った」
ふいに告げられた真実。
何を言えばいいのかわからなくて、ただ
、夕陽に照らされて伸びる影法師を見つ
めていた。
「だけどなんか素直になれなくて……。
結構ヒドイことも言ったりしたよな、ご
めん」
「……気にしてないよ」