【完】結婚させられました!?
帰り際、そう言った先輩にうなずいたは
いいけど……。
迎えに来るって───……ダメダメ!
家には音夜君が居るんだった、と思い出
してもう幾らか小さくなった背中を呼び
止める。
「せ、せんぱーいっ!」
門から乗り出してそう大きな声で呼ぶと
、それに気付いた先輩が立ち止まって、
こっちを見た。
よかった、気付いてくれて……!
ホッと安堵の息をつきながら、先輩の元
へと駆け寄る。
「どうした?」
「あ、の……っ!やっぱり待ち合わせ、
別の場所にしませんか!」
「別の場所?」
「……はい。明日は家はちょっと無理っ
ていうか……」
まだ音夜君の事を打ち明けていない私は
どうしてもしどろもどろになってしまう
。