【完】結婚させられました!?
◆◆◆
───トスッ……
俺の手から放たれた弓矢は真っ直ぐに飛
んでいく───のではなく。
「マジかよ……」
そのまま茶色い地面までひとっとびだっ
た。
はぁ、と項垂れるようにしていると、そ
んな俺に、陽気な声が聞こえてきた。
「おーっ!珍しいじゃん!陽介が外すな
んて!」
「純……」
ニコニコとやけに嬉しそうにそう言った
純を軽く睨むと、純はわざとらしくおど
けてみせた。
「わぉ。睨むなって~!」
「ガチでウザいわ、お前」
「なんだよー。上手く行かなかったから
って、八つ当たりすんなよなー」
そう言いながらケラケラと笑った純は、
俺の肩を抱いて。