キミじゃなきゃ。
せやけど…
『あんな…別に聞かんでもええんやけど…あ、でも聞いてほしいねんけど……』
今日逃したら絶対言えへん。
やけ酒したんも
昨日、花梨が走って帰ったんも
神様がきっと用意してくれた階段や。
階段用意してくれてんのやったらステージ登らな…
あかんやんな?
「何それ、」
花梨の笑いを含んだ声に少し安心する。
『あんな…?』
男やん、俺!
「うん…?」
クッションから顔を上げる。