それでも、わたしじゃだめですか?



泣いてる


いつも元気で頼りがいがあって

私が泣いていると、よく助けてくれた

あのおばさんが泣くのなんて、

どれほどまで辛い思いをしてるんだろう…





「おばさん、泣かないで?

大丈夫、私がついてるから」




「ごめんね成優ちゃん…ありがとう……

桐哉の部屋行ってあげてくれない?」





「はい」


もう緊張するとかそんなこと
言ってる場合じゃない


小さい頃助けてくれたおばさんを
今度は私が助けるんだ



心のなかでそう思いながら
私は立ち上がる




< 7 / 56 >

この作品をシェア

pagetop