天使な悪魔
大通り。


沢山の人を掻き分けながら、ただひたすら走る。




泪さんは私がここに来ること知ってたんだ。


本当に髪留めのことだけで私を探していたのだろうか?



青信号の先で虚ろ気にこちら見つめる雫さんを見付け、私は一目散に走り出した。






関わってしまってはいけない何かに


足を踏み入れてしまった――



ビルの隙間に身を隠しながら息を殺すように縮こまる。


左右を交互に探す雫さんの姿が見える。



通り過ぎたことを確認し、そっと外に出ると誰かが手首を掴んだ。


思わず息を飲むと――


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