天使な悪魔
午前中、鶫さんは来なかった。もしかしたら午後に来店するかもしれないけど何となく会えない予感がしていた。


お昼休憩時間、信号待ちしながら今日のランチのメニューを考える。


昨日はまさかのまさかで泪さんと食事することになっちゃったんだよな・・・。



妖魔なんて・・・


兄弟ってことは泪さんも・・・!?


誰にも言うつもりないし、例え広江に言っても信じては貰えないだろうな。




それにしても、泪さんにまさか遭遇しちゃうなんてね。職場がこの辺りってやけに偶然過ぎるよね?


昨日の朝、駅で会った時、泪さんは反対方面のホームに居た訳だし。


あれ?だとしたら、昨日ここで会うなんてこと――



泪さんは何故、私のことを知っていたんだろう?




青信号を知らせるメロディーが通りを響き渡り、行き交う人が傾れ込む。



私の足は動きを止めた。





決して向こう側には、渡らない。





雫さんの居る、向こう側には――



もしかして、何か隠して―――――!?
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