ベストマリアージュ
「ね?今度やっぱり遊びにいくよ」


私がしつこく食い下がると、さとしは呆れた声を出した。


「お前、俺の言うこと聞いてた?

こなくていいっつってんだろ?」


なんか、今、ポロっと本音が出たよね?


来なくていいだとぉ!!


こうなったら意地でも行ってやる。


「あ、でも来週はパスな?

給料日前で金ねぇから、再来週まで待ってろ」


ん?これはチャンスかもしれない。


「じゃあ来週は家でゆっくりすんの?」


「まぁな、金もないし、家でゴロゴロしてんじゃねぇの?」


よし!じゃあ来週、私が急に遊びに行ってもちゃんと会えるよね?


「わかった、じゃあ再来週ね?」


「おぉ」


そして、今日、朝早くから電車に乗ってここまでやってきた。


住所はおばさんに聞いて、ちゃんとメモってきたし、バッチリだ。


203号室のドアの前に立つと、急に緊張してきた。


もしかしたら、可愛い女の子とか出てきたりして……


それを確かめにきたのは間違いないけど、それは誰もいないのが前提だ。


ちゃんと一人で暮らしてるのを確認して、安心したかったから。


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