ベストマリアージュ
「やっと、喋った

冗談だよ、本気にすんなって

何度も言うけど、俺はさとしが好きなんだからさ」


それを言われちゃうと、なんにも言えなくなる。


叶わない恋をしてるんだもんね?


「……」


「あれ?まただんまり?

しょうがないなぁ

本当はさとしに頼まれたんだよ

遅くなっちゃいそうだから、珠美ちゃんとご飯食べてあげてって

優しいよねぇ、さとし

あんな俺様っぽいふりしてさ」


「……え?」


うそ……あのさとしがそんなこと、優也に頼むかな?


あんなに警戒してた相手と二人きりにするなんて、どう考えてもおかしい気がする。


「そ、それも嘘なんじゃないの?

信じらんないんだけど」


「ひどいなぁ……

まぁ、確かに疑う気持ちもわからないじゃないけど、俺に頼むくらい切羽詰まってたんじゃない?」


だとしたら、さっきの電話番号をさとしから聞いたっていうのも、嘘じゃないんだろうか?


さっきはバレた?なんておどけてたけど……


「ほら、だからおいでよ

俺もお腹ペコペコなんだけど」

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