ベストマリアージュ
「ぷっ、ほんと素直だよね?顔に出過ぎ」


ハッとして優也を見ると、さっきまでの不敵な笑みじゃなくて、本気でゲラゲラ笑ってる。


「あー、腹いてー

確か、俺と同じ歳だよね?珠美ちゃん」


「そ、そうですけど」


「さとしが歳上とか有り得ないって思ったけど、よぉくわかったよ」


な、なんか、すっごく失礼なんですけど!


早く食べて早く部屋に戻りたい。


そう思ったのに……


優也が頼んだのは、まさかのフルコースで、次々に運ばれてくる料理は美味しくはあったけど、時間のかかるものだった。


なにが悲しくてこいつと顔を付き合わせてフルコースなんか食べなくちゃならないんだと、それでも必死に早く終わらせようと口に詰め込んだ。


味わうどころの騒ぎじゃない。


そんな私をクスクス笑いながらも、優也が食べる仕草はやっぱりすごく綺麗で、私はまたドキドキしないように自分の料理に集中した。


あらかた食べ終わった頃、食後のコーヒーが運ばれてきて、もうすぐここから逃げ出せると歩くそ笑んでいた頃、優也が面白そうに口を開いた。


< 219 / 307 >

この作品をシェア

pagetop