ベストマリアージュ
だからそう言ったのに……


「俺、まだあんたがさとしの彼女とか認めてないから」


別にこの人に認められなかろうが関係ないって思うけど、こんな風に宣言されると気分はよくない。


「じゃあどうしたら認めてくれるんですか?」


だからついそんな風に聞いてしまった。


フンッて鼻で笑うような声が聞こえて優也が言い放った一言は、有り得ないもので……


「俺とキスしたことをさとしにちゃんと報告すること」


「はっ?」


「そしたら認めてやるよ」


「む、無理!」


ギュッと携帯を握り締めて、耳に押し付けながらそう叫ぶ。


「あ~あ、さとしカワイソ

あんなに大事にしてる珠美ちゃんに隠し事とかされちゃってさ

しかも他の男と二回もキスしちゃってるとか、有り得ないよねぇ」


そう悪魔の囁きが聞こえて目眩がした。


自分が一番触れられたくない部分をえぐられて、返事が出来ない。


まさか、私が言わなきゃ自分が言うつもりだろうか?と心臓が跳ねる。


「……どうしたらいいの?」


泣きそうになりながら、違う道はないのか、優也に乞うた。


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