ベストマリアージュ
まずは美容院かな?


そう思っては見たものの、この辺で知ってる店などない。


とりあえず駅の方に向かえば、あるかもしれないと歩き始めた。


「おい!」


ふいに背中から声をかけられた。


なんとなく嫌な予感がしながら後ろを振り返る。


思った通り、そこにはお隣のさとしが立っていた。


「何やってんだよ」


「別に何にもしてないわよ」


あ~、なんでこいつと話すと喧嘩腰になっちゃうんだろう?


「ふうん?さっきからかなり挙動不審だったけど?」


「うるさいな!別にいいでしょ?

久々にこっちに帰ってきたから、店とかわかんないのよ!」


イライラしながらさとしの顔も見ずにそう言い捨てて、そのまま立ち去ろうとした時、さとしがまた声をかけてきた。


「ふうん、何の店?」


「別に、あんたに聞かなくたって、駅に行けば探せるから」


「ったく、可愛げねぇな

俺が教えてやるっつってんだろ?」


めんどくさい……


私は諦めて、仕方なく答えた。


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