君の瞳に囚われて(加筆・修正しながら更新中)

晩餐会Ⅱ

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「なぁ、頼むから血の海だけは止めてね・・・」


フローラの部屋に進む途中でヴァイスがボソッと言った。


「なら、フローラにニコルを近付けるんじゃねぇ」


「・・・努力いたします」


本当は、晩餐会になんて行きたくねぇ・・・

「・・・はぁ」溜め息しか出てこない。


「一応、ホール内にはレイと騎士が5人。あとルイスも来るから何とか近付かないように見張ってる」


「・・・・・」


アイツにはあまり意味が無いと思うが・・



「あれ?兄さんとヴァイス?」


声の主に思わず顔を顰める。


「なっ!?二コルっ!」


ヴァイスが驚いた声を上げた。

前方からゆったりと歩いて来るのは弟のニコル。


---何でコイツが此処に居るんだ?


「何で、お前が此処に居る」


ニコルの部屋は東棟の3階にあって俺とフローラの西棟5階に来る用なんてない。


「まだ兄さんに挨拶していなかったからね」


何が挨拶だ。

この5階に来た事もねぇじゃねぇか・・・




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