君の瞳に囚われて(加筆・修正しながら更新中)



「・・・プッ」


その顔が可愛くて思わず吹き出す。

もう一度、ぎゅっと抱き締めてから腕の力を緩めた。


「・・・ありがとう」


ピリピリしていた空気を変えてくれたフローラにお礼を言えば


「え?」


きょとんとした表情で俺を見ていて。


「君が傍に居てくれてよかった・・・」


俺の言葉を聞くと、照れたように微笑んだ。


窓を見れば微かに明るくなってきた空。

今日も朝から儀式の練習があるフローラは、もう少し寝ていた方がいいのかもしれない・・・


「今日は、何時にパールの部屋に行くんだ?」


「えーと、10時だったかな・・・」


時計を見れば、まだ5時前。


「まだ早いから、もう少し寝てるといい」


フローラに言えば


「・・・ロックは?」


聞き返されて・・・


---今なら、眠れそうだ


「一緒に寝るよ」


ベッドに横になってフローラを腕の中に閉じ込める。


「おやすみ」


「おやすみ、ロック」


プラチナブロンドの髪に口付けを落とし、
フローラが瞳を閉じたのを確認してから俺も瞼を閉じた。


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