君の瞳に囚われて(加筆・修正しながら更新中)


「え? 俺のせいなの?」


この状況からすると、待ち伏せされてたと思うんですけど。


「少なくとも、君が大声を出さなければこんな人数にはならなかっただろうね」


面倒くさそうに、茂みの奥に視線を向けるニコル。


ニコルの言う通り、茂みの向こうからは相当な数の気配が漂ってきていて思わず苦笑い。


「奴等は気配を消す事も知らねぇのか?」


---ただの、ド素人?


「それとも、最初から気配を隠すつもりもないのか・・・」


いつでも戦闘に持ち込めるようにと、手のひらにはライトニング・ボールを構えていたニコルがそれを投げようとする。

・・・が、それよりも早く動いたのは敵の方だった。


ヒュンッ・・・と風を裂く音と共に放たれた無数の矢が、茂みの中から俺達目掛けて飛んできた。


「何だよ、この矢の数は!!」


想像したよりも遥かに多い矢の数に、舌打ちしながら剣で受け流す。


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