温め直したら、甘くなりました

「……まぁ、身体に惹かれたんだとしても良しとしよう。だけど茜、俺は決めた」


「決めたって……離婚を?」


一度はきりりとした表情になった集だったのに、私の言葉を聞くとまた眉毛を下げて嘆く。


「なんでそうなるんだよぉ……俺が決めたのは、茜の心を取り戻す計画の実行」



……何を言い出すかと思ったら。


私は呆れてため息をついた。

恋愛において、一度こんな風に干からびた気持ちを元に戻すなんて、不可能に近いと私は思っている。


だって、さっき集とのセックスを思い出したけれど、盛り上がったなぁと思うだけで今隣にいる本人と寝たいとは思わない。


そこまで冷めてしまったんだもの。


もう、無理でしょ。

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