温め直したら、甘くなりました
「ごちそうさま。助かったわ、ありがとう」
「え……?」
「私、シャワー浴びてくるね」
「ちょ、ちょっと待て!今なんて言った!」
「……シャワー、浴びてくる」
「違う、その前!」
「ごちそうさま」
「じゃなくて!!」
鼻息を荒くして詰め寄る俺を見て、茜はクスリと笑った。
なんだよ、笑い事じゃないぞ。
俺はもう一度茜の口から……
「ごめん、からかいすぎたわ。ありがとう、集。いつもは何も食べずに寝てしまうんだけど、たまには夜食もいいわね」
そして茜は、ここ最近の中で最高の笑顔を浮かべると、バスルームへと消えていく。
俺は急いでその背中に声を掛けた。
「あ、茜!俺も一緒にシャワーを――――」
今の茜なら、許してくれるかも。
そう、思ったのだが……
「調子に乗らないで。そこまで気を許してはいないわ」
あぁ、さっきのありがとうの幸せが……
一瞬で薄れてしまった。