怖がりな兎さんとからかう狼さん
 この人のことについてわかったことが一つ増えた。それはとても恐ろしい性格だということ。
 いつも教室には何人か人がいるのに、何でこんなときに限っていないのだろうと思い、溜息を吐く。
 そんなことを思っていると、急に顎を掴まれ、そのまま海翔先輩と目線が合うように角度を調整された。

「何をするかは考えておく。お前は怯えながらゆっくり待っていたらいい」

 それを最後に教室を出て行った。静かにドアを閉められたあと、脱力した。
 嵐の予感がする。このとき私は先輩が何をたくらんでいるのか、想像もつかなかった。
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