イジワルするのはキミ限定*


し、信じられないと、いいますか……。



「本当、危なっかしいよね、キミ。もう少し身の回りに注意したら」



「は、はい。気をつけます……」



「じゃ、僕はお店の人に帰らせてもらえるよう言ってくるよ。はい、これ自分で持って」



氷の入った袋を私に持たせ、水沢くんは部屋を出て行こうとする。



「え、でも……」



いいのかな、帰らせてもらっても……。



「なに?ヤケドしてまで仕事する気?」



「い、いえっ……帰ります!」



ギロッと鋭く水沢くんににらまれて、仕事をしますなんて言えなくなってうなずくしかなかった。



「あ、あの水沢くん……」



< 204 / 350 >

この作品をシェア

pagetop