イジワルするのはキミ限定*



「……僕があんなお子さまみたいなキスで許すわけないでしょ?」



長い長いキスが終わって息を整えていると、



水沢くんが私の顎をクイッと持ち上げながら言ってきた。



「~~~っ」



ちゃんと私からキスしたのに……!!



と、目でうったえかけると水沢くんが「なんのこと?」みたいな顔をした。



「だいたい、キミが悪いんだよ。僕以外の男と仲良くするから」



「そ、それは……」



そうなんだけど。



そしたら、水沢くんだって女の子と仲良くしてるんじゃ……。




……なんて言っても、水沢くんだったらきっと「僕はみんなの王子様を演じてるんだから当たり前でしょ?」とか言うにきまってるから言わないでおこう。



「今、別のこと考えてたでしょ?」



「えっ?」




< 318 / 350 >

この作品をシェア

pagetop