イジワルするのはキミ限定*



そう言葉にしながら、その映画のケースを指さす。




このファンタジー映画も去年公開されたもので、たしか内容は……。



幼なじみの男女ふたりの高校生が、ひょんなことで別政界へタイムスリップしちゃう、物語。



でもだんだん恋愛要素も含まれて来て、面白いって話題になってた。



「じゃ、これでいいね。一応次みたいものも決めておいてよ」



「うん」



そう言いながら水沢くんはテレビのほうへ行き、DVDの準備をしに行った。



次はなにがいいかな。



アクションもいい気もするけど、ふつうに甘い恋愛ものも捨てがたい……っ。





「ほら、はじまるよ」



そんな風に悩んでいると準備が整った水沢くんがソファに座って。



自分の脚の間をポンポン、とたたいた。




< 339 / 350 >

この作品をシェア

pagetop