神様が泣いたあと



チャイムが鳴って引き戻される、現実。


笑い声がとまり、沈黙で高らかに鳴り響く次の授業を知らせる音を聞いていた。



「教室戻ろっか」

「え?戻るの?」

「単位やばくなる前に授業に出ろって哲に言われてんだ」


そう言って笑った翼くんの言葉には、愛おしさと哀しさが同じくらいに入り混じっていた。



あたしは図書室をでていく翼くんの背中をぼんやり見つめて、その背中を追いかけるように図書室を後にした。


< 243 / 315 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop