神様が泣いたあと
チャイムが鳴って引き戻される、現実。
笑い声がとまり、沈黙で高らかに鳴り響く次の授業を知らせる音を聞いていた。
「教室戻ろっか」
「え?戻るの?」
「単位やばくなる前に授業に出ろって哲に言われてんだ」
そう言って笑った翼くんの言葉には、愛おしさと哀しさが同じくらいに入り混じっていた。
あたしは図書室をでていく翼くんの背中をぼんやり見つめて、その背中を追いかけるように図書室を後にした。