姫はワケあり黒猫様
「……見ない顔…
しかも黒髪……」
その王子君が、私の人生の歯車を狂わす事になる何て、誰も思ってなかった。
・・・・・・
・理事長室・
・・・・・・
プレートに書かれた言葉に笑みを浮かべてしまった。
何だかにやける顔を引き締めて2.3回ドアを叩いて開けた。
『失礼しまーす』
「那琉~」
抱きついてきた物体にさっと避けたかったけど、ドアノブを持ったままで動けず抱きつかれた。
『や~離せ~』
「んだよ、那琉おせぇし」
『私にだって色々あるのだょ!』
頬を膨らませながら言うと、抱きついてきた物体は笑った。