あなたが教えてくれた世界
ブレンダは、びしっ!!と効果音がつきそうなほどに姿勢を正し瞳をらんらんと輝かせてオリビアに言う。
「ご安心ください。私が責任をもって、あの男がアルディス様に不快な思いをさせないようにいたしました!!」
そう言いながら、全くこちらの様子に気がついていない様子でイグナスと言い合っているカルロを睨む。
オリビアは少し驚いた顔をしてブレンダを見た。
「……気がついていたの?」
何を、とは、聞かれなくてもわかった。
アルディスに不快な思いをさせている存在――つまり、カルロのことだ。
「もちろんです、オリビア様」
「そう……。これからも、アルディスに虫が寄らないように頼むわ」
「はっ」
しっかりとした返事を返しながら、カルロを睨みつけるブレンダ。
つられるようにオリビアも視線を動かし、カルロの隣のイグナスを睨む。
隠そうともしていない殺気のこもった視線を本能的に感じ、男二人は恐る恐るそちらを振り向いた。
(……やっべぇ!!ブレンダなんかめっちゃ睨んでる!!俺今日はまだ何もしてないつもりだったのに!!)
(ちょ……オリビア、だっけ。俺、あの人になんかしたか?それより、あんなに殺気出せるなんてほんとあの人何者……!?)
二人のこめかみから汗が流れた事は、お互いのみしかしらない秘密である。
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