SKYBlue



「ロンくんは、どこに行ってたの?」

「アメリカのニューヨーク!」

「じゃー英語ペラペラ?」

「少しなら話せるよ!」


來未さんと美織さんはロンに質問攻め。

優香は隣で話を聞いていた。

私は部屋に戻り、アルバムを探した。


「なんか探し物?」


後ろから声がした。

振り返ると壮太くんがいた。


「うん。ちょっと昔のアルバムをね!來未さんと美織さんに見せようかな〜って!ロンも写ってるから!」

「俺も手伝う」


壮太くんが隣に座る。

なんかドキドキする距離。

近くも無く、遠くも無く。


「あっ!あったよ!」

「これが昔のロン。私より小さくて、弱虫だったの!今は大っきいし強くみえるけどね!」


私はアルバムをめくっていく。


「俺のことも…」


壮太くんが何かを言いかけた。


「う?何?」

「いや。なんでもない。これ、運ぶ?」

「お願いします!」


アルバムを手渡した。

その時壮太くんは悲しい顔をしていた。


「壮太くん!」


なんで悲しい顔してるの?って聞きたかった。

でもいけない気がして、言葉を飲み込んだ。


「何?」

「なんでもない!」

「意味わかんね〜」





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