愛の協奏曲




楽屋には出場者が集まっていた今年の会場は丁度よく東京だそうだ

会場の公用語はドイツ語


あちこちで罵りが聞こえる



金髪の大人しそうに見える子はとんでもなく大きなこえでメイクさんに怒っていた



「Die waagerechte Marke, die das ist, was leicht!」(ちょっと!なんなのよこのメイク!)



「Mache dich wie es nicht?」(お気に召しませんか?)



「Ich sagte, daß das so eine Monstermarke aufführte!
Wie für dieses wird mein hübsches Aussehen nicht attraktiver!」(こんな化け物メイク誰がしろって言ったのよ!
これじゃあたしの可愛さが引き立たないじゃない!)



(面倒臭いので、勝手ながら日本語だけにさせてもらいます↑作者より)



引き立たなくてもいいし
ていうかあんたのショーじゃないんだから顔見る人なんていないし

自意識過剰じゃないの?
バッカじゃん


「じゃあどうすればよろしいのでしょうか?」


メイクさんもそろそろ我慢の限界で半ギレしてる


金髪嬢さんはそれに気づいたようで

「もう時間ないからこれでいいわよ‼」



と、私のメイクもそろそろ終わったようで


「できました
とても綺麗ですよ?」


思ってもない癖に

「ありがとうございました!」


一応メイクしてくれたしお礼ぐらいは言わないと



「ゆい〜準備できた?」



「うん
なんとなく」



「おお〜赤なんだ〜派手だね〜」



「うるさいわね〜
残りもんよ残りもん
それよりまだまだ出番じゃないでしょ?」
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