月灯りに照らされて
薫が、蓮に向かって

「蓮、もう良いのか?」

「あぁー、これで大丈夫だろ。後は、社長、お願いしますね」

「解ってるよ。迷惑かけて、済まなかったなー蓮。これからも
 頼むよ!」

「面倒な事は、勘弁してくださいね!じゃー、僕たちはこれで」

「あぁー、助かったよ。気を付けて帰ってくれ」

蓮は、ひとみとの話し合いが上手く行き、ほっとした様子で
呼んでおいた車に乗り、お互いのマンションに帰った。

薫は、いつも思うのだが、どうして女は、自分達の顔と、橘という
家しか見ないのか・・・と。

女ばかりか、男もそうだが、橘兄弟は、そのせいで何度も
苦しめられ、結局、薫達自身を見てくれる奴なんて、滅多に
いない、と、判断した・・・。悲しいかも知れないが、それが
現実だった・・・。

ただそんな中でも、薫には、信用できる奴が二人いた。

小さい頃からの仲間で、、そいつらとは自分を偽らずに、付き合って
いるが、こんな捻くれた性格でも彼奴らは、薫を解ってくれている。

彼奴らは、薫にとって大切な親友だ・・・・。

『しかし、あの小鳥遊 翠って子、久しぶりに面白い子だったなぁー。』

久しぶりに、薫は、胸が躍っていた。
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