月灯りに照らされて
*****************

翠たちの隣の席に居たのは、麗華の弟、俊介と沙織であった。

俊介は、待ち合わせの場所に着き、沙織を待っていた。

そのうち、沙織が来て、二人で座っていると、翠が店に入って来た。

「あっ、あの人・・・」

「えっ、知ってるの?滅茶、美人だなぁー。モデルみてー。」

「本当に、居るのよね、そんな人。あっ、こっちに来る・・・。」

翠が、俊介たちの隣に座り、手帳を取り出して、何かを書き込み
始めた。

俊介は、なんてきれいな子なんだろうと、見惚れていたら、

「ちょっと、俊介君、見惚れてんじゃないわよ」と、小声で言われ苦笑い
していたら

「翠ちゃん」と、翠に声をかける人物に目が行くと、サングラスを
かけてはいるが、橘 蓮だった。

仕事関係なのかと思っていたが、何せ、義兄の兄にあたる人物で
沙織も解ったみたいで、この二人の関係が気になり、聞き耳を
立てることになった。

二人は、楽しそうに話始めたが、話のないように、俊介と沙織は
顔を青くした・・・・。

橘 薫の元カノだった・・・。

< 140 / 209 >

この作品をシェア

pagetop