エリート外科医の甘い独占愛
「私の事なんて、ほっといてください。私と卓志の関係を壊さないでください。ささやかな幸せを奪わないでください」
私は思いつくままに気持ちを吐き出した。
勝手に涙が流れて、声が震えた。
「いや、ほっとけないよ。そんな悲しい顔で涙を流す君が、幸せだなんて思えないから」
「そんなことない、幸せです私は……」
ううん、違う。
本当は分かっていた。
私は幸せなんかじゃないってこと。