おうちにかえろう
見出しには、何やら「家事分担表」と書かれている。
全員の名前と…
「炊事」「洗濯」「掃除」「ゴミ捨て」と書かれた表。
なぜか、梅田さんの炊事の欄だけ×がついてるけれど…
…、何、これ。
「これ、いつも冷蔵庫に貼ってあるんだよ」
「……へー……」
と、雨宮くんの言葉に間の抜けた返事をしてしまった。
「炊事洗濯掃除ゴミ捨てを当番制にしてやってんの。一週間ごとに回って行く感じで、今週は…一応俺が炊事。洗濯が湊。掃除は望で、ゴミ捨てが雛かな」
紙を指差しながらそう言った雨宮さんを見たあとすぐに、また空返事をしてしまった。
決して理解出来なかったわけではない。
なるほどー、と思っただけで。
「まぁそれぞれの都合があるから、どうしても無理な時は誰かあいてる奴が手伝うってことで、結構適当なんだけどね!」
「適当ってお前…」
入間さんの言葉には、何の悪意も籠っていないことが分かる。
雨宮くんはかなりげんなりとした目で見ていたけれど、大体把握した。
参戦してもらおうか、って言いながらこれを持ってきたってことは…
「…つまり、こういうことですね、私がここにくるっていう…」
「そうです、そういうことです」
“雛子”と書かれた少し下を指差したら、どうやら言いたかったことを理解してくれたらしい。
雨宮さんが、大きく一回、頷いてくれた。
(…この表に、私の名前が加わるってことか…)