吸血鬼は淫らな舞台を見る


「第2種人間って……」


「吸血鬼のことさ」


「どこにあるんです?」


「おれが知りたい」

 サトウは苦笑いをして逃げた。


「お気遣いはいりませんよ。過ちを犯した吸血鬼がどんな卑劣な扱いを受けていても驚きませんし、第2種人間と分別されているのも想像の範囲を超えてませんから」

 瑠諏は口元を緩めて穏やかな表情で受け入れる姿勢を見せた。


「本当に知らないんだ。うちの署で噂程度に流れただけで笑い話にもならなかった」

 サトウは笑みを返して否定した。
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