吸血鬼は淫らな舞台を見る


 そして『吸血鬼は淫らな舞台を見る』という小説を書いた経緯ですが、ぼくの中には吸血鬼が出てくる映画や小説は不滅というひねくれた概念があります。


 これからも吸血鬼が出てくる物語は尽きることなく生み出されると思いますから。


 本当は人間と吸血鬼が戦争をするなんて構想もあったのですが、描写が残酷すぎてしまう恐れがあったので却下。


 近未来の物語で第3次世界大戦などが勃発して市民の貧相な暮らしが描かれるというパターンはどうしても好きになれなくて、それほど吸血鬼に怖さを感じさせない時代背景にしました。


 人間の刑事と吸血鬼がコンビを組んで難事件を解決していくという発想のほうがオリジナリティーもあって面白いかなと思ったわけです。
< 419 / 421 >

この作品をシェア

pagetop