せんせい
「……くくっ……抜いてやりたいくらいだが。 まーしかし…真剣にアホだな、森田昌子。すげー破壊力。 で、なんだこれは。感想文なのか、ラブレターなのか。返事は要るのか?からかわれてるのか? てか、とりあえず…」
キイ、と椅子を軋ませて教師:森は立ち上がった。グラウンドでは野球部の少年たちが汗を流しながら最後の整備をしている。その様子を静かに眺めながら、もりたまさこ、もりまさこ、と森の唇が小さく音を紡いだ。
「…おもしれーな。呼び出し、決定だ。」
小さな恋の、はじまりだった。
◆
《エンディングテーマ》
森昌子『せんせい』
(各自、脳内で再生していただければ幸いです)
せんせい、(まーこ!)
せんせい、(まーこ!)…
◆ 完 ◆


