セカンド・ウエディング~彼の愛は濡れる雨のごとく~
「…離れてみて判るモノもあるんだな…」



そう言って、孝典さんは湯気の立った温かいコーヒーを一口に飲んだ。




「…そうね…」




「…俺の帰るべき場所は杏と理沙ちゃんの居る場所だ…」



「孝典さん…」



「…3人で住める家を探そうか?」



「家?」



「…理沙ちゃんの通う小学校の校区内でさ…ダメか?」




「家って言われても…私は…」



「金の心配するな…俺だって11年…『ヨーセー』で働いてきた…それなりに金はあるさ」



「家か…私…家買ったら犬飼いたい!!」



「あのねぇ~理沙…まだ、決まったワケじゃあ…」



「犬か…いいよ…庭付きを探そうか?」


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