セカンド・ウエディング~彼の愛は濡れる雨のごとく~
俺は革張りの椅子を立ち、藤村部長を応接のソファに案内する。



「…藤ヶ谷お前…保険外交員と付き合ってるのか?」



「いえ」



「…ふーん。噂になってるぞ…いい女か?」


「…彼女はシングルマザーで・・・部長には合わない女性です」



「お前が俺に合わないと何故?分かる…」



「それは」



「人妻なんて興味をそそられる…今度来たら…俺の所にも回せ」



「…お断りします」


「はぁ?」



藤村部長の眉が吊上がる。

部長の女癖の悪さは知っている…

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