最期の奇跡。


「あ、財布忘れた…。」



なんか、やっぱ色々とダセぇ。



もう一回購買に行くと、叶多がまだ座ってた。



「………お財布、忘れたんでしょ。」


顔を見せないようにしてるのかうつむいていた。



「ははっ。普通でいろよ、頼むから。」



「で、でもっ!」


「じゃねーと、襲う。」


「おおお、襲う!?」


『お』って何回言うんだよ。


ていうか、


「顔真っ赤。」


と言うともう一回うつむいてしまった。




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