弁護士先生と恋する事務員

――週末。


約束通り、事務所で食事会が開かれる事になった。

今回参加してくれるのは、うちの弁護士両先生と、柴田さん親子。
前回の二倍の人数だ。


作る量も増えたし、それぞれの好き嫌いもあるだろう。
みんなを満足させるのは大変そうだけど


(たくさんの人が私の作った料理を食べてくれるなんて、なんだか嬉しいな。)


ようし、前回以上にがんばろう。
昼休み、私ははりきって柴田さんと一緒に商店街で買い出しをした。


~*~*~*~*~*~*~*~*~*~*


「前回は、アジのフライがメインだったんですけど、今回は何がいいでしょうかねえ。」

「そうねえ…今回は人数も多いし、お肉もお魚も野菜も、とりあえず何でもありで豪快にいっちゃおうか?剣淵先生から予算もたっぷりいただいている事だし。がははは!」


柴田さんは親指と人差し指をまあるくくっつけて“おカネ”のジェスチャーを見せると豪快に笑った。


「そうですね!ちょっと高めのお肉なんか買っちゃって」

「いいわね!いいお肉なら塩コショウで焼くだけで美味しいし。それじゃあまずは肉屋さんからね。」


私と柴田さんは、精肉店へ行き、あれやこれやと相談しながらステーキ用の霜降り肉や鶏の手羽先なんかを買った。


「お刺身も食べるわよね?カツオのたたきなんかどう?ミョウガとショウガと青紫蘇をたっぷり乗っけて食べるの。」

「わあ、美味しそう。私ミョウガ大好きなんです!」

「それじゃ、決まりね。魚屋さんへ行きましょう!」


柴田さんは魚屋さんのおじさんと漫才のようにかけあいながら、カツオと旬のお刺身を安く売ってもらった。


それから八百屋ではニガウリやらトマトやら枝付き枝豆なんかを買って、ほくほくして二人で事務所へと戻った。
 
< 64 / 162 >

この作品をシェア

pagetop