弁護士先生と恋する事務員

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今日のメニュー。


枝付き枝豆。
カツオのたたき。
トマトのカプレーゼ。


カットステーキ。
ゴーヤチャンプルー。
旬のお刺身盛り合わせ。
鶏手羽先と卵の酢醤油煮。
きのこのクリームソースパスタ。


後は箸休めに家で作り置きしておいた総菜をいくつか出して、今日の料理はすべて作り終えた。

買い出しから料理まで柴田さんと二人でできたから、たくさん作った割にはずいぶんと楽ちんだった。


並べて置いた二つのテーブルは料理の皿ですぐにいっぱいになった。


「シオリんとママ、どれもすっごく美味しいよー!早く座って。乾杯しなおすよ!」

「伊藤さん、柴田さん、本当にどれも美味しいです。」

「うん、超ウマい。ソニア今日来れて良かったー。」


口々に美味しいと笑顔で言われ、私と柴田さんは顔を見合わせてほっと胸をなでおろす。


「おう、ご苦労さん。詩織、ここに座れ。」


先生に手招きされ、私は剣淵先生の隣に座った。


「あら先生、若い子に挟まれていいじゃない。」


柴田さんが向かいの席から先生をからかった。


「安城の方が羨ましいぞ。柴田さん親子に挟まれて。わははは!」

「剣淵先生、僕と席かわりましょうか?」

「いや、いい。」


ナニソレ、カンジ悪いわよねーと柴田さん親子。


「それじゃあらためて、カンパーイ!」

「カンパーイ!」


事務所には、グラスがぶつかり合う音が響いた。


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わいわいとみんなで料理を楽しんでいると


「コウちゃん、いるのぉ?」


事務所のドアがソローっと開いて、探るような女の人の声が聞こえてきた。

  
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