白紙撤回(仮
市ヶ谷がリビングから死体を持って部屋に消えると、俺は一人で呆然と立ちつくした。
微かに体に震えのようなものを感じる。
ようやく俺は空気を吸って深く吐き出した。
少女の死体。
妹?それとも誘拐?
やべー……。
やべーよ……。
頭の中は状況の整理がつかず、ただ『やべー』の単語が回る。
しばらくして市ヶ谷がリビングに戻ってきた。
同時に香水の匂いが辺りに漂う。
「何してんの?立ってないで座りなよ……」
「……え、あっ……」
俺は言われるままに小さくなりながらソファーに座って市ヶ谷の様子をうかがった。
市ヶ谷はダイニングテーブルのイスに座り、俺を見て鼻で笑った。
「僕の事が怖いの?」
「……別に」
「警察に届けたりしたら……君、ヤッちゃうよ」
「え……」
「ふははっ……嘘」
市ヶ谷は俺を見ながらケタケタ笑った。
それが無気味で俺は凍りついたまま市ヶ谷を見ていた。
気持ち悪い。
完全に狂ってる。
俺は無言で笑う市ヶ谷を見ていた。
……帰りたい。
こんな所にいたら気が変になりそうだ。
部屋の向こうに死体があるし殺人者と同じ部屋にいるこの状況。
さっきから俺は小さくなりながらソファーに座りうつむいている。
その斜め前のダイニングテーブルの椅子に市ヶ谷がこちらを向いて座っている。
帰りてぇ……。
顔を上げて市ヶ谷に目をやると奴は頬杖をついていて俺に向かって薄く笑いかけた。
「……寝てもいいよ」
「……いや」
「ふはは……安心できないよね」
市ヶ谷は笑い声をあげたが目が笑っていない。
頬杖をついた姿勢のまま俺から目をそらさずにいる。
次第、居心地の悪さに限界がきた。
微かに体に震えのようなものを感じる。
ようやく俺は空気を吸って深く吐き出した。
少女の死体。
妹?それとも誘拐?
やべー……。
やべーよ……。
頭の中は状況の整理がつかず、ただ『やべー』の単語が回る。
しばらくして市ヶ谷がリビングに戻ってきた。
同時に香水の匂いが辺りに漂う。
「何してんの?立ってないで座りなよ……」
「……え、あっ……」
俺は言われるままに小さくなりながらソファーに座って市ヶ谷の様子をうかがった。
市ヶ谷はダイニングテーブルのイスに座り、俺を見て鼻で笑った。
「僕の事が怖いの?」
「……別に」
「警察に届けたりしたら……君、ヤッちゃうよ」
「え……」
「ふははっ……嘘」
市ヶ谷は俺を見ながらケタケタ笑った。
それが無気味で俺は凍りついたまま市ヶ谷を見ていた。
気持ち悪い。
完全に狂ってる。
俺は無言で笑う市ヶ谷を見ていた。
……帰りたい。
こんな所にいたら気が変になりそうだ。
部屋の向こうに死体があるし殺人者と同じ部屋にいるこの状況。
さっきから俺は小さくなりながらソファーに座りうつむいている。
その斜め前のダイニングテーブルの椅子に市ヶ谷がこちらを向いて座っている。
帰りてぇ……。
顔を上げて市ヶ谷に目をやると奴は頬杖をついていて俺に向かって薄く笑いかけた。
「……寝てもいいよ」
「……いや」
「ふはは……安心できないよね」
市ヶ谷は笑い声をあげたが目が笑っていない。
頬杖をついた姿勢のまま俺から目をそらさずにいる。
次第、居心地の悪さに限界がきた。