時を超えた愛~新選組と私~【完】

あれから沖田さんは山南さんを探しに行った。


あたしは、みんなのところにはいれず部屋で引きこもっていた。


池田屋事件や禁門の変などの働きで西本願寺へと移動した為、部屋数も多くなり、あたしは一人の部屋をもらうことができたのだった。


そんな部屋で、ボーッとしていると


「莉世、いるか?」


「あ、はい…」


襖が開けられた。


斎藤さんだった。


「団子を買ってきた」


そう言って斎藤さんは、お団子とお茶を持ってきてくれた。


「あ、ありがとうございます」


斎藤さんの気遣いが嬉しかった。


「お前は気にするな」


「…え?」

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