他人格的適合者(タジンカクテキテキゴウシャ)『短編』
(こ、これは…逃げれない)

扉の前には、猫沢がいる。

仕方なく、意を決した僕は、一番近くの椅子へと向かった。

テーブルは、1人バイキング状態だ。

(よっしゃ!)

心の中で、気合いを入れると、

スープを、最初の対戦相手に決めた。




数分後……戦いは、終わった。

何とか…サラダ等3皿は、あけたが…朝は、きつい。

しかし、シェフがじっと、俺を見ている。

プレッシャーに、押し潰されそうだ。

何とか、手を伸ばそうとするけど…内臓が、拒否している。

それでも、手を伸ばそうともがいていると、


誰かが泣いていた。

手を止めて、声の方を見ると、

なんと、シェフが泣いている。

「このお屋敷のブレックファースト専門シェフとして、雇われて十年…初めて、お嬢様が、口にしてくれたああ!」

シェフは、号泣していた。


驚く僕の椅子を、猫沢が引いて、立つことを促す。


二人で、部屋を後にした。

廊下を歩いていると、猫沢が呟くように言った。

「基本的に、お嬢様は…朝は食べない」

「え?」

俺は目を丸くし、

「だったら…あの量は…」

猫沢はフッと笑い、

「気分だ」



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