それでもキミが好きだから…
と、タクトに言われた。

「ありがと♪」

「こんなに上手かったら、バスケ部にスカウトされたんじゃねーの?」

「うん、されたよ。でも、あの頃のことを思い出しちゃうからバスケ部には絶対入らないって決めてたの…」

「……あの頃のことって?」

「…絶対にバラさないなら、放課後教えてあげる。」

「おぅ!」

それからも私達4人のチームプレイはとてもよかったみたいで、たくさん点をとって圧勝した。

「また今度やろー」

と、波留夏。

「うん!」

と、皆笑顔で言った。

***************************

いよいよ放課後になった。

…これから今まで家族以外誰も知らなかった悩みを打ち明けるんだ。

しかし、教室には杏が残っていた。

杏は、仕事熱心だからいつも放課後机の整頓をしてから帰っているんだ…

「杏。今日は、私が机の整頓やるよ?私最近、仕事サボりがちだったし♪」

「みぃ、ありがとう♪」

「どういたしましてー」

「んじゃ、バイバイ」

「うん、バイバイ♪」

私は、杏を見送ってから廊下に隠れていたタクトを手招きした。

「それで?あの頃のことって何?」

「えーっと、私が小6までバスケ部入ってたこと知ってる?」

「うん」

「私ね、小5の途中に病気にかかっちゃったの…」

「…え!?」

「それで、先生に皆にはケガして入院したってことにしといてって言って私は入院した。」

「うん。」

「髪の毛が抜けたり、吐き気がしたりした。…それに、体力も落ちた。」

「うん」

「私は、奇跡的回復力で6年生の最初のほうにはもう、学校にこれるようになったの。髪の毛ものびたし、体調も良くなった。…だけど、体力は前みたいには戻らなくて。少し運動しただけでも疲れて。もう、あんなにたくさん走る部活はムリだと思って…」

「だから辞めたのか。」

私はうなずいた。

「…みぃ、大丈夫か?」

いつの間にか、私の目から大量の涙がこぼれていた。

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