激甘男子の愛し方



「その、寧々さんが肉じゃが作るまで待ってって」



「あぁ―…それで」



事情を理解したようだ。



「真子は今までどこにいたんだ?」



「へ!?」



なんでそんな焦ってるんだよ。



普通のことを聞いただけじゃねぇか。


「ちょっとね……」



「ふぅーん」



「な、なによ……」



「別に」



うまく言葉が出ない。




「着替えるからちょっとだけ出てて」



「あ、あぁ…」



素直に部屋から出ようと、真子の横を通ったその瞬間。




――ふわっ




真子からいつもと違う、甘いお菓子のような……





チョコのような香りがした―……




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