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2020
「只今の時刻、2020年12月24日の午前0時13秒。火星付近を通過中です。上陸際には立ちくらみ、貧血、酸素不足などにはおきをつけてください…」
艦内に響くアナウンス
窓から見える美しい星
少し息苦しさを感じる空気
「ここが、あの火星…」
歓喜で溢れかえる私の心は鎮まってはくれないようだ。
「地球より、少し殺風景だけれど十分な環境だな…」
目の前に広がるのは真新しいビルが並ぶ都市が見えた。
この星には少し似合わない気もしなくはない。
今はそんなことを言っている暇ではない。
わかっている、私はこの計画をするためにはるばる遠くの地球から来たのだ…