シュガーレスキス
 彼女は純粋に聡彦に恋焦がれているんだろう。
 あの年齢の恋っていうのは、盲目になりやすい……。
 そうは思うけど、やっぱり私の胸に刺さった矢は鋭くて、強い痛みを伴っていた。

 聡彦との関係を戻すこと。
 彼との子供だという事を証明する事。

 どれも今の私にはすぐ出来る事では無い。

 会社でそんな噂が立ってしまったとなると……私は職場復帰も難しそうだ。
 聡彦が心配そうに聞いてきたのは、こういう噂が私の耳に入ってないか気にしていたんだろう。

 涙は枯れたと思っていたのに……まだまだ別ルートからの涙がこぼれ落ち、私の心を悲しみ色に塗りたくっていった…………。
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